デジタルノギスの値を検査表へ自動入力、測定漏れを防止した事例 | 現場帳票電子化ソリューション「XC-Gate」
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導入事例

デジタルノギスの値を検査表へ自動入力、測定漏れを防止した事例

会社名
株式会社東日製作所
設立
昭和24年5月
所在地
〒143-0016 東京都大田区大森北2丁目2番12号
従業員数
158名
事業内容
手動式・動力式トルク機器
機械式・電子式トルク計測機器
ソフトウェア・システムの製造販売
ホームページ
https://www.tohnichi.co.jp/

部品の寸法チェックシートを標準化・ペーパーレス化、全3工場で活用

会社紹介

株式会社東日製作所は1949年創業、トルクレンチなどのトルクツールの製造・販売を行っている企業である。
日本初のトルクレンチを開発し、現在では世界100か国以上で愛用されている世界のトップブランドだ。
東日製作所の1800品種を超えるトルクツールはあらゆる産業で使用され、ねじ締め品質の向上に寄与している。
株式会社東日製作所 ホームページはこちらから

 

同社 筑波工場では、これまで部品の寸法チェックシートを紙で行っており、チェックシートの運用に複数の課題があった。
今回、XC-Gate.ENTの導入前の課題と、導入後の効果、そして今後のXC-Gate展開について、XC-Gate.ENTの導入から3工場で利用いただくに至るまでペーパーレス化を推進されている生産技術部 大森 進様にお話を伺った。

課題

同社 筑波工場では、約2000種類の部品の加工を行っており、それらの寸法の検査及び記録を行っている。
紙で運用していた頃は、チェックシートの書き方が統一できておらず、作業者によってばらつきがあったので後から見返した際に情報を把握するのに時間を要した。

さらにチェックシートの確認作業に手間がかかるため、すべてのチェックシートを確認していない状態で承認をしてしまうといったことも発生しており、寸法チェックシートの運用を現場の作業者に委ねる状態が続いていた。

また、約2000種類という膨大な量の部品に対して、必ずしもチェックシートが用意されていたわけではなく、そもそもチェックシートがない部品も少なからず存在していた。その場合は、図面をコピーして印刷し、チェックや寸法を書き込んで寸法チェックシートとして保存していた。書き方が定まっていないため、書き方やチェックする順番のばらつきに加えて、測定漏れがあったとしても気付きにくく、後になってから発覚するといった問題があった。

XC-Gateを選択した理由

  

寸法チェックシートを紙のまま運用していても課題解決は難しいと判断し、帳票の電子化を検討し始めた。
WEBで帳票電子化ツールを検索していたところ、XC-Gate.ENT(エクシーゲート エント)のWEBサイトで展開されていた計測器デジタルノギスとの連携事例が、同社で行っている内容と最も近かったため、関心を寄せた。連携事例が公開されていたことに加えて、XC-Gate.ENTは、Excelがそのまま電子帳票に変換できる機能もあり、元々あった寸法チェックシートもExcelで作成されていたことから、そのまま利用できるという利点も合わさり、「(XC-Gate.ENTは)絶対使えると思った」と、大森氏は振り返る。

2018年1月から検討を開始し、2018年9月にXC-Gate.ENTを導入。インタビューを行った2022年4月現在も、部品の寸法を各種計測機器で測定し、チェックシートの入力をXC-Gate.ENTで行っている。

筑波工場では検査工程で15名ほどが利用しており、現場に設置しているタブレットにディジ・テック社のBluetooth計測器アダプタ「DKA-102」を連携させて、寸法の測定結果を電子帳票上に自動で入力している。

ディジ・テック社DKA-102についてはこちら

導入後の効果

これまで、部品によってはチェックシートが用意されていないものもあったが、XC-Gate.ENTの導入をきっかけに、標準加工部品の約80%のチェックシートを揃えることができた。紙ではなく、電子帳票として作成したため寸法チェックの標準化と同時にペーパーレス化を実現している。

現品票にある図番のバーコード情報を読み取り、1600種類以上の電子帳票の中から該当のチェックシートを即座に探し出すことができる仕組みを構築。

  

単に紙からタブレットへ置き換わっただけではなく、チェックシートの内容に沿って作業者がチェックするため、測定忘れや測定抜けを解消することもできた。入力した値が規定値から外れていた場合は文字の色が変わるようになっており、その場で作業者が不良品に気づくことができるため、不良品が次工程・別工場へ流れないようにしている。

現場での記録に対する改善はもちろん、データ活用でもXC-Gate.ENTは役立っている。チェックシートの記録がデータベース化され、検索が容易になった。過去の記録を作業者が簡単に閲覧できるようになり、他の工場からでも筑波工場の寸法チェックシートの結果を検索できる。自分が対応した記録を社内の人間が見るということで、現場の作業者の記録に対する意識改革につながったと、想定していなかった効果も得られた。

  

筑波工場での導入効果としては、チェックシートの標準化を行い、測定抜け・漏れがなくなったことで別の組立工場からの品質に関するクレームが減少したことを挙げた。

XC-Gate.ENTがチェックシートの標準化・ペーパーレス化に大きく貢献したため、同社の東京都にある大森工場、山梨県にある甲府工場にも展開し、3工場において検査用途で活用している。同社 全工場でペーパーレス化が普及したことが、XC-Gate.ENT導入による大きな効果であると大森氏は話す。

今後の展開

XC-Gate.ENTの導入が部品の寸法チェックシートの標準化のきっかけとなり、ペーパーレス化を成功させているが、今後は活用の幅を広げていく。XC-Gate.ENTには様々な機能が搭載されているため、チェックシートだけでなく部品管理や生産管理といった用途での利用も検討しているという。

 

また、同社のトルクレンチ「CEM3-BTLAシリーズ」がXC-Gate.ENTをはじめとする、XCシリーズと連携が可能なため、工作機械のワークの取り付けボルト、エンドミルやチップといった刃物、さらにはコレットチャックの締付等のトルク管理に活用を考えている。

「CEM3-BTLAシリーズ」の詳細はこちら
デジタルトルクレンチ「CEM3-BTLAシリーズ」シリーズとの連携についてはこちら

既に3工場での展開を行っている同社だが、今後は自社製品と組み合わせての利用、および自社での電子帳票との連携事例をもとに、トップブランドとしてデジタルトルクレンチの可能性の拡大を見据えている。

 

株式会社東日製作所 大森様
ご多忙の中、貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました。

今回の取材の模様をまとめたインタビュー動画も公開しております!ぜひご覧ください!

 

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