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導入事例

帳票の電子化から生産性130%以上UPを実現した事例

会社名
グンゼ包装システム株式会社
設立
1973年10月1日
所在地
滋賀県守山市欲賀町503番地
従業員数
132名
事業内容
プラスチックフィルムの加工、印刷、販売
ホームページ
https://www.gunze.co.jp/housou/

生産性130%以上UPを実現した全工程デジタル化
XC-GateBIツール連携で「記録」から「分析・改善」へ

会社案内

グンゼ包装システム株式会社は、1973年に設立し、プラスチックフィルムの印刷・加工を中心に高品質な包装資材を提供している。ISO14001/9001の取得、ゴミゼロ化や資源循環を推進する環境マネジメントの実践(環境配慮型生産)を推進し、最新設備による高精度印刷技術で食品・医薬品など幅広い分野に貢献している。

同社は、「XC-Gate.ENT」を2021年に導入し、現在は各工程での生産日報を電子化、ラベルプリンターとのリアルタイムでの連携、基幹システムからのデータ参照、入力データをBIツールで集計・全社で閲覧できるようにするなど、多岐にわたる連携で全工程のデジタル化を実現している。今回は、現場のデジタル化の推進を担当された経営管理部 SCM課の二村様、臼井様、岩間様に話を伺った。
※記載している内容は2026年2月取材時のものです。


グンゼ包装システム株式会社XC-Gate導入事例資料ダウンロード

導入前の課題

グンゼ包装システム株式会社 守山工場では、包装ラベルの印刷・検品・スリット・シール・巻返しといった複数工程を持ち、包装材料の加工を行っている。シーズン性があるものも多く多品種小ロット生産となっており、管理用の製品ラベルを複数枚発行して運用していた。

従来、各工程では生産日報や立上げチェック表、品質記録を全て手書きで管理していた。最終工程では、作業者は1ロットごとに記録を行い、1枚あたり約5分を要していた。かなりの時間が記録業務に費やされており、15名規模の現場では間接工数として目立つものだった。さらに、出荷時にはロット番号を手書きで転記し、成績書を作成したり、過去データの確認が必要な場合は、保管ファイルを遡って紙の記録を探し出す必要があったりするなど、手書き帳票と転記作業が、生産効率向上を阻害する要因となっていた。さらに、取引先からの問い合わせでチェック項目が増え続けるなど、生産活動そのものに使える時間が圧迫されていったことも、大きな課題であった。

導入に向けて

同社では当初、別の高額なシステム導入も検討したが、最終的に選択したのが現場帳票電子化ソリューション「XC-Gate」であった。選定理由は、Excelベースであらゆる様式の電子帳票を構築できる柔軟性、現場運用に合わせた設計変更が容易であること、現場入力をiPadで行えることの3点である。ただし目的は単なる電子化ではない。「全工程デジタル化による生産性向上と外注費削減」を掲げ、現場入力 → データベース蓄積 → データ分析までを視野に入れたDX構想を立ち上げた。

帳票の工夫

本取り組みでは、単に紙帳票をタブレットへ置き換えるのではなく、「入力負荷を減らし、本当に必要な確認だけを確実に行う」ことを重視した設計を行った。

まず、QRコードを活用することで手入力を極力削減。QRコードを読み取ることで、ロット情報などを自動取得できる仕組みを構築した。

また、「慣例的に続いていた確認項目」が多く、形骸化している部分や過剰なチェックをしていると課題認識があったため、電子化のタイミングで現場と協議を重ね本当に必要な確認項目かどうかを精査し不要な項目を削減。 抜本的に見直し帳票全体をスリム化した。

現場で“必ず確認すべき項目”については、文字サイズを大きくしたり、色を付けたりするなど、視認性を高めるUI設計を採用。

 

単なるデジタル化ではなく、「ミスを防ぐための帳票設計」に踏み込んだ点が特徴である。帳票の見直しと入力設計の工夫は、単なる効率化にとどまらず、現場の納得感と定着を支える重要な成功要因となっている。

全工程展開を3ヶ月で実行

最初は巻返し工程のみで「XC-Gate」での利用を行ったが、全工程への展開は徐々に展開するスモールスタートではなく、「やると決めたら一気にやる」導入姿勢であった。3ヶ月間、段階的に現場テストを行いながら、最終的には全ラインほぼ同時に電子化へ切り替えた。導入当初は「iPadを使いこなせるだろうか」という不安の声もあったが、実際にはスマートフォンに慣れている作業者が多く、短期間で順応。現在では「もう紙には戻れない」という声が上がるほど、業務負荷の軽減を実感している。

導入後の効果

 

同社では「XC-Gate」を単なる帳票電子化ツールとしてではなく、現場データを収集・活用する基盤として位置付けている。入力されたデータは各業務へと連携され、ラベル自動発行、在庫管理・棚卸での利用、試験成績書の作成、さらにはBIツールへのデータ分析連携まで、多岐にわたる業務改善へと発展している。

ここでは、全工程デジタル化によって実現した代表的な5つの活用事例を紹介する。

実績入力後、即時製品ラベル発行

手書きだった生産日報・立上げチェックシートは、先ず最終工程の巻返し工程から「XC-Gate」を用いた電子化に

着手し、原反投入時のQRコード読み取り→ロット情報の自動取得→入力完了と同時にラベル発行という一連のしくみを構築。 帳票は全てタブレット入力に切り替えた。製品には識別するため、識別番号ラベルを貼り付ける必要があることから、従来は事前にラベルを印刷しておき、現場でナンバリングスタンプを押す運用で作業を行っていた。「XC-Gate」導入後は、実績入力と同時にCSVファイルが自動で出力され、ラベルプリンターから出力するようにしたことで、作業者の手元で正確にラベル発行・貼り付けができるようになった。

これにより、手書き・転記作業の削減、ロット管理精度の向上、ラベル誤発行の防止を実現している。

入出庫記録もXC-Gateで実施

SCM課では、仕掛品および外部倉庫に保管する製品の入出庫管理、印刷を行うための版管理もXC-Gateで運用している。仕掛品を置く際は、保管ロケーションQRコード・仕掛ロットQRコードを読み込み、保管数量を自動差引表示する仕組みを構築。

従来は「記憶に頼った管理」であったため、特定の担当者にしか場所がわからない状況になっていたが、現在はロケーション情報がデータ化され、棚卸作業の効率も大幅に向上した。

タブレット入力による新人作業者の作業効率向上

電子化により、ベテランと新人の出来高差も縮小した。従来はベテランが機械稼働中に日報を並行記録できたのに対し、新人は作業後にまとめて記入するため時間差が生じていた。タブレット入力に切り替えたことで記録負担が軽減され、新人作業者の生産量は実に20%~30%向上。 作業標準化も進み、工程全体の底上げにつながった。

試験成績書自動作成で品質保証部門の改善にも寄与

品質保証課では、生産日報と出荷ロット表がデジタル化されたことで、試験成績書の自動作成が可能となった。従来はロット番号を転記し、該当日報を参照して数値を手入力していたが、現在はデータベース連携により自動生成されている。

BIツール連携で「見える化」から「分析」へ

「XC-Gate」導入の大きな成果の一つが、BIツールの活用を大きく前進させた点である。
従来もBIツールは導入されていたものの、現場の生産実績データが十分に集約されておらず、分析基盤としての機能を活かしきれていなかった。
そこで、XC-Gateを現場データ収集の基盤として活用することで、生産実績をリアルタイムにデータ化し、BIツールへ連携。その結果、工程別の実績集計やトレーサビリティ管理など、BIツール本来の分析機能を活かしたデータ活用が可能になった。15分単位でのリアルタイム生産実績表示は、工程別・年度別集計、商品別・号機別で分析ができ、トレーサビリティの確保にもつながっている。単なる帳票電子化に留まらず、データを分析し、改善点を特定する仕組みまで構築した。ここまで実現させたからこそ、「電子化するだけでは意味がない。データを集め、それを分析し、改善に使って初めて価値がある」と話された。

「XC-Gate」でのデジタル化とデータ集計、ラベル発行など様々な発展を遂げた結果、生産性は113%向上。さらに改善活動・設備増強・データ分析も進み、実質的には130%近い改善効果を実感しているという。

“記録”から” 分析・改善”へ進化した現場DX

「XC-Gate」を現場データ収集の基盤として機能させ、BIツールと連携することで経営判断にも活用されている。全工程デジタル化は、単なる帳票置き換えではない。生産性向上と外注費削減を実現する、継続的改善の仕組みそのものである。

帳票の電子化から、生産性向上にまでつなげた同社の取り組みは、今後さらに進化していくことが期待される。データを起点とした改善サイクルは、これからも現場と経営をつなぐ原動力となり続けるだろう。今後のさらなる展開にも期待が高まる。

当日取材にご協力いただいた皆様、ご多忙の中貴重なお話をお聞かせいただき、誠にありがとうございました。

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