HACCPの運用ルールに則った衛生巡回記録を電子化した事例 | 現場帳票電子化ソリューション「XC-Gate」
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導入事例

HACCPの運用ルールに則った衛生巡回記録を電子化した事例

会社名
メーキュー株式会社
設立
1960年12月
所在地
愛知県名古屋市守山区下志段味3丁目2302番地
従業員数
社員数534名、パート従業員数2,038名
事業内容
一般企業、学校、保育所、医療・福祉施設、
在宅向け配食サービスなど給食サービスの提供
ホームページ
https://www.me-kyu.com/

HACCPの運用ルールに則った衛生巡回業務を実施
年間約450時間のデータ入力や報告書作成時間を短縮

 

1.会社紹介

 

メーキュー株式会社は、愛知県を中心に給食サービスを提供する企業で、皆さまに支えられ60年以上にわたり企業や学校、病院、福祉施設等への給食提供を継続している。 ミッション「給食業界をアップデートし、地域の課題を解決する」、ビジョン「食を通じて地域の成長に貢献し、縁あるすべての人々の健康と幸せあふれる未来を実現する」スピリット「社是「誠実・刷新」・行動指針「まいにちの心がけ」を基本理念とし、100年企業を目指して安全・安心で質の高いフードサービスを提供し、園児・児童から高齢者の方々まで幅広い世代のお客様に毎日の「食」をお届けしている。

 

同社では、2024年にXC-Gate.V3を導入し、受託している事業所での衛生巡回、調理品の食品検査や従業員への衛生教育に利用している。 今回は、衛生管理部 桑田様、西川様、榎本様、石黒様、ならびに導入・運用支援を行ったDAIKO XTECH株式会社 小池田様にお話を伺った。 ※記載している内容は2025年5月取材時のものです。

2.導入のきっかけ

同社では、6名の衛生巡回スタッフが受託している各事業所において衛生巡回や食品検査を実施している。 従来は紙の帳票を使用していたが、印刷の手間や作業の二度手間など、非効率な業務フローに課題を感じていた。そこで、業務の効率化と品質向上を目指しシステム導入の検討をスタートすることになった。 検討を進める中で、HACCPの運用ルールに則り社内の衛生巡回業務そのものを電子化したいという構想があり、自社運用に適したツールの選定を進めることになった。

 

3.XC-Gateを選んだ理由

もともとExcelベースで帳票管理を行っていたことから、既存のExcelシートをそのまま活用できる点が、XC-Gate導入の大きな決め手となった。 ツール選定を行う際にHACCP対応ツールを多数検討していたが、自社の業務に合うものということで、XC-GateのWebサイトに掲載されていた「巡回業務」での活用事例が、実際の運用イメージを描く手助けとなり導入を後押しした。 同社の業務の特性上、帳票は定期的なブラッシュアップや新規作成が求められることがあり、その都度自社で柔軟に帳票を作成・メンテナンスできる自由度の高さも大きな魅力となった。

 

4.導入前の課題

一度の点検で3枚の帳票を印刷、年間500枚の紙帳票を印刷していた

従来は、毎回帳票を紙に印刷し、それを持参して各現場で確認・記録を行う運用を行っていた。入力用の帳票と過去記録の帳票をセットで持参することもあり、一度の巡回点検で2~3枚の紙を印刷する必要があった。年間約500枚の紙の印刷が必要で作業者に負担がかかっていた。

手書きのため、内容が曖昧になったり、記入ミスが発生したりする恐れ

現場での記入は限られた時間の中で行うことが多く、情報量が多いと文字がつぶれてしまい、後で見たときに読めないこともあった。事務所に戻りPCでデータ入力する際に、メモした内容が曖昧になったり、読めない、タイプミスが発生する恐れもあり、業務効率と記録の正確性の両面で課題に感じていた。

 

手書きで記録した紙帳票は、データ入力で使用された後は不要になるため、最終的にはシュレッダーで処分されていた。業務の二度手間だけでなく、紙の消費や環境面においても課題となっていた。

手作業での入力と集計に年間約450時間かかっていた

社内会議で使用する業務報告書の作成に多大な時間を要していた。巡回内容の入力と集計には、年間約450時間かかっており業務時間の圧迫に繋がっていた。 全体集計する際は、グループ単位で管理されているデータを手作業で取りまとめる必要があり、集計時は個別のExcelファイルを一つ一つ開き、コピー&ペーストして結合させるという方法で作業していた。その結果、報告書の準備作業にかかる工数が多くなっていた。

5.導入後の効果

紙の印刷不要に!複数人での作業で情報共有のスピードアップを実現

タブレットで帳票への入力、写真撮影・添付までできるため、書類記入の作業時間を短縮できた。食品検査においては、現場担当者にて入力する項目と、検査後の報告のために入力する項目があるが、一つの帳票を複数人で作成することで、情報共有のスピードと精度が向上している。

さらに、現場での入力ではiOSの音声入力機能を活用することで、現場で簡易的なメモ取りが可能になった。 事務所に戻ってから簡易メモを元に追加情報を入力して帳票を完成させている。

検査結果のサンプルと見比べながら作業でき、現場判断の確実性がアップ

チェックシートの入力はプルダウン選択や文字入力で行えるようになり、入力作業が簡素化された。 写真撮影機能を使うことで、その場で各現場の責任者に見せることができ、改善内容や指摘事項などを明確に伝えやすくなった。

 

さらに、入力用の帳票からサンプル表へシート移動できるように工夫し、作業の利便性を向上させている。例えば、油の酸化度や塩素濃度などを試薬を使って検査している項目では、試験紙のサンプルを確認できるよう作成し、実際の検査結果とサンプルとを見比べながら作業ができるようになった。 現場での判断の確実性が高まるほか、その場で現場の作業者へ周知できるため教育ツールとしても活用できている。

一括で実績をダウンロードし、集計作業ができる

CSV出力機能の活用により、データ集計にかかる作業工数が大幅に削減できた。実績データを一括でダウンロードできるため、手作業による集計が不要になり作業者の負担が軽減された。 上期/下期など膨大な量の集計の場合でも、簡単に作業できるようになり、作業効率アップに繋がっている。

 

6.導入時の取り組み

DAIKO XTECH株式会社との協力

導入当初は手探り状態であったため、トライアルの支援や帳票作成などで、営業担当の小池田様にサンプルを作成いただき、それをもとに修正を重ねながら徐々に理解を深めていったという。担当営業の小池田様の手厚いサポートもあり、スムーズに導入を進めることができた。実運用に向けて現場とともに試行錯誤しながら取り組んだ。

 

7.今後の展開

現段階では、衛生巡回と食品検査で利用する帳票の作成は一段落を迎えている。今後は、実運用を続けながら、現場から寄せられる声を反映し、より使いやすい帳票にしていくという。帳票改定については、上期・下期といった区切りを設け、計画的かつ大規模なメンテナンスを継続していく予定だ。

XC-Gateの持つ機能を最大限に活用し帳票内容のブラッシュアップを続けることで、さらなる業務改善や品質向上を目指すという。具体的には、写真撮影や動画撮影などを取り入れることで、衛生巡回の記録精度を向上し、現場改善や従業員の意識改善の指導に繋げていきたい。

桑田様、西川様、榎本様、石黒様、小池田様、ならびに当日取材にご協力いただいた皆様、
ご多忙の中貴重なお話をお聞かせいただき誠にありがとうございました。

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