計測機器の検査・校正チェックシート電子化事例 | 現場帳票電子化ソリューション「XC-Gate」
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導入事例

計測機器の検査・校正チェックシート電子化事例

業界:
用途:
会社名
横河レンタ・リース株式会社
設立
1987年1月23日
所在地
東京都新宿区西新宿1-23-7 新宿ファーストウエスト
従業員数
837人
事業内容
電子計測器及びIT機器のレンタル・リース・販売、計測・IT分野のエンジニアリングサービス等
ホームページ
https://www.yrl.com/

VBAを使用し150分で3,000帳票の電子化に成功
基幹システムとの連携で個品に紐づくデータ取得を効率化

 

会社紹介

横河レンタ・リース株式会社はレンタル事業とシステム事業を二本の柱とし、IT機器や計測機器のレンタルを中心に、IT機器の販売からシステム基盤設計・構築・保守までの広範なソリューションを取り揃えている。また、ソフトウエアベンダーとして自社開発ソリューション「Flex Work Place」や計測器の技術情報サイトTech Eyes Onlineの運営など、お客さまの業界を問わない柔軟なソリューションを提供している。

今回取材した相模原テックでは、計測器のレンタル品を取り扱っており、レンタル後にお客様から返却された計測器の検査や校正作業をおこなっている。同社では、2020年3月よりXC-Gate.ENTを導入し、外観検査、機能検査、測定検査などのチェックシートの運用に利用している。

今回は、事業統括本部 MP事業本部 相模原テックの青沼様、大山様にお話を伺った。

導入前の課題

検査業務は、基幹システムに登録された検査チェックシートを使用して実施していた。年間約8万台分の検査・校正作業があり、作業ごとに紙の検査チェックシートを印刷していたため、年間で約20万枚もの紙の印刷、提出、確認、保管、廃棄などの業務が発生していた。

 

業務を行うなかで、紙の検査チェックシートの印刷や提出作業に工数がかかっており、電子化を検討することになった。

3,000種類以上のチェックシートを容易に電子化できるか

レンタル品ごとにチェック内容が異なるため、検査チェックシートは約3,000種類存在していた。また、検査項目に変更があった場合は、基幹システム側でチェックシートを1枚ずつ修正する必要があり、帳票の作成や修正に多大な工数を要していた。

このようにチェックシートの数が膨大であっても、容易にフォーマット作成できることが帳票電子化ツール選定の必須条件であった。

個品に対する情報確認が作業者の負担になっていた

レンタル品に不具合が発生した場合、不適合情報を個品に紐づける運用となっている。しかし、紙のチェックシートにはその情報が印字されておらず、確認が必要な際には基幹システム側の情報を参照する必要があった。そのため、確認作業に手間が掛かり、作業効率の低下を招いていた。

帳票業務にかかる印刷、提出、確認、保管、廃棄の手間

レンタル品ごとで特徴が大きく異なるため、チェックシートも様々な種類があり、年間約20万枚ものチェックシートを運用していた。紙運用の場合、作業のたびにチェックシートを印刷し、作業後にはチェックシートを承認者まで提出する必要があった。その他、チェック漏れを防ぐため承認者による確認、作業完了後のチェックシートの保管、保管年数を過ぎたチェックシートの廃棄など、多くの工数が発生していた。

導入時のポイント

導入の決め手は「Excelで画面設計できる」こと

電子帳票へ変換するために、3,000種類という膨大な量のフォーマットを作成していくことは、工数的に困難な状況だった。検査チェックシートの数を減らすために、ひとつのフォーマットに集約することも検討したが、製品ごとに検査内容が異なるため集約することができなかった。VBAを使用すれば3,000もの帳票フォーマットを自動で作成できると構想しており、他社の帳票電子化ツールとも比較検討した結果、XC-Gateを導入することになった。

VBAを使用しExcel帳票を自動作成

Excelだけで帳票の電子化が完結するXC-Gateの特長を活かし、VBA(Visual Basic for Applications)を使用することで自動作成できる仕組みを構築した。約3,000種類あったチェックシートは、VBAを使用して自動で帳票作成できるようになった。基幹システムの情報を元に管理用のExcelファイルを作成し、VBAで作成した起票画面で管理番号を入力し作成ボタンを押すと、XC-Gateの入力機能(タグ)入りExcelが自動作成される仕組みだ。

XC-GateはExcelベースで運用できるため、検査項目に変更があった場合にも、管理用のExcelファイルを修正することで一括で帳票の改訂が可能になり、修正作業の効率化に成功した。Excel帳票をXC-Gateにアップロードすることで、入力しやすいWEB帳票が生成されるが、通常では1つ1つアップロードする必要がある。しかし、同社ではXC-Gateへのアップロードは内製の一括登録ツールを使い、一度にアップロードできるようになった。これにより、150分で3,000帳票の電子化を効率よく実施できるようになった。

導入後の効果

【SQL連携】基幹システムの情報をチェックシートに表示

SQL連携でデータ取得しているため、作業に必要な情報を一つの画面で集約して表示できるようになり作業性が向上した。帳票を開いたときに個品に対する不適合情報が表示され、作業の際にあらかじめ内容を確認できるようになった。

帳票電子化により、紙自体が不要となったため印刷、提出、保管、廃棄といった作業が不要となった。さらに、チェックシートの入力漏れなどは電子帳票上で察知できるようになったため、承認者による確認工数の削減につながった。

XC-Gateでは外部データベースの値を取得して帳票上に表示できる「※SQLタグ」というオプション機能があり、この機能を用いて基幹システムの情報を直接帳票に表示させるようにした。

※SQLタグオプションの詳細についてはこちらをご覧ください(別サイトに遷移します)

導入までの取り組み

電子帳票を導入するにあたり、利用端末の選定が必要だった。同社では、各作業者にモバイルPCが配布されていたため、パソコンだと今までどおりの作業ができるということで、モバイルPCで作業することに決めた。他の作業をパソコンでおこなっていたこともあり、検査チェックシートがXC-Gateに置き換わることに対しては、現場からの反発・拒否感はなかったという。自社制作のマニュアルを用いて使い方の指導をすることで、スムーズに運用することができた。

「紙運用に比べると、電子帳票の場合は入力に工数がかかる部分もあるが、作業後の紙の提出が不要になることや、ミスが発生しないよう帳票設定することで全体的な工数を削減できる点を示せたことで、現場にも浸透したのではないか。」(青沼氏)

XC-Gateユーザー会への参加で情報収集

導入後もより効果的に活用できるよう「XC-Gateユーザー会」に参加しXC-Gate運用の情報収集をしている。参加者は、作業の効率化や実績データの利活用に課題を持たれている方が多く、活用面での情報収集・意見交換の場になったという。

「XC-Gateを現場へ推進していくための取り組みについて、他社の取り組みを知れたり、同じような苦労をされているユーザー同士で意見交換ができたりと、有意義な時間を過ごすことができた。」(大山氏)

各回のXC-Gateユーザー会レポートはこちら!(別サイトに遷移します)

今後の展開

相模原テックで使用しているチェックシートにおいては、おおむね電子化が完了している。

今後の展開としては、データをより有効活用する方法を考えていきたいという。 例えば、XC-Gateに保存している実績データをリアルタイムに近い間隔で外部のデータベースに蓄積していき、その結果を実績をダッシュボードで表示したり、他のツールで使用できるようにしたりと、データ活用の幅を広げ生産性をより向上させていくことが狙いだ。

※本記事に掲載されている情報は、すべて2024年11月取材時のものです。

 

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