医薬品製造の法令に準拠する電子帳票実現に向けた取り組み | 現場帳票電子化ソリューション「XC-Gate」
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導入事例

医薬品製造の法令に準拠する電子帳票実現に向けた取り組み

会社名
ロート製薬株式会社
設立
1899年(明治32年)2月22日
所在地
大阪市生野区巽西1-8-1
従業員数
1,628名<単体> 7,176名<連結>(2023年3月期現在)
事業内容
医薬品・化粧品・機能性食品等の製造販売
ホームページ
https://www.rohto.co.jp/

充填・包装記録の正確性アップ+承認作業負担の軽減

会社紹介

ロート製薬株式会社は医薬品および医薬部外品、化粧品、再生医療等製品の製造販売、食事業といった幅広い事業展開で世界の人々に商品やサービスを通じて健康を届けることによって、取り巻くすべての人や社会の「Well-being」に貢献していくことをビジョンに掲げた取り組みを行っている。

上野テクノセンターは医薬品および医薬部外品・化粧品の生産を行う同社最大の生産拠点だ。2022年に稼働開始した新工場棟では「人と環境にやさしいスマート工場」を目標に、ロボットやIoT/AI技術を活用した省力化に注力している。

同工場では、充填・包装工程において紙で運用していた作業記録を電子化するため、XC-Gateに医薬品製造の法令対応の機能追加カスタマイズなどを行いながら、現場での本稼働に向けた準備を進めている。今後の検証/本導入に向けた取り組みについて、上野工場 スキンケア充填グループ 堺様、上野工場 スキンケア包装グループ 田中様へお話を伺った。

導入前の課題

工場のスマート化が進む一方、作業記録に関しては紙での運用が続いていた。特に医薬品製造の記録は6年間保管する必要があり、保管場所の確保はもちろんのこと、必要な記録を探すことにも時間がかかっていた。 記録の信頼性や正確性をいかに高めるかも課題であった。 充填記録包装記録など製造現場の各帳票では、担当者が記入した後に現場の工程責任者による内容チェックが必要となる。その際、手書きの文字が読みづらいといった判読性の問題や、計算間違い、項目の抜け漏れなどで全体の約20%にあたる帳票が工程責任者から担当者に差し戻しされていた。日によって担当者のいる工場棟が異なるため、記録の修正時には担当者を見つけるのに時間がかかっていたほか、誤記の訂正ルールの複雑さも負担となっていた。さらに工程責任者チェック後の出荷判定では品質部門による最終チェックもあり、まれに工程責任者のチェックをすり抜けてしまったものが最終チェックで差し戻しされることもあった。

XC-Gate選定のきっかけ

2020年に社内DXプロジェクトの一つとしてペーパーレス化の検討がスタートした。XC-Gateについては別プロジェクトで縁があったSIer(※)からの紹介があり、その存在を知ったという。
※SIer(システムインテグレーター):業務システムなどの開発、運用、保守を行う企業

帳票電子化ツールの選定にあたり、数か月にわたり様々なツールの機能を比較検討した。XC-GateではExcelベースで従来の紙のイメージそのままに電子化できるため、現場でテストを行ったときもあまり違和感なく使ってもらうことができたという。

また、ラインや品目といった製造指図情報をパソコンで確認して紙の帳票に転記していたため、生産管理システムとの連携で帳票に指図情報を自動入力できる点も評価され、XC-Gateの選定に至った。

本稼働に向けた準備

未来永劫使い続けられるシステムを目指して

帳票電子化ツールの導入にあたっては医薬品の法令に合致した運用ができることが必須であったが、法令で求められる基準は厳しく、XC-Gateの標準機能だけでは全ての基準をカバーすることはできなかった。 そのため品質部門にも意見を出してもらいながら、XC-Gateに必要な機能をカスタマイズで追加する改修案を作成し、工場長やDX推進部門にプレゼンを行った。その際、単にXC-Gateを導入して使うだけでなく、「未来永劫使用でき、かつ製品の品質を守ることを支援できるシステム」として運用できることが求められたため、品質部門と再度改修案を練り直し、再度プレゼンを行った結果社内での承認を得ることができたという。

法令対応の機能カスタマイズについては、XC-Gateで通常使われる利用者/管理者以外に運用フロー上必要な権限の追加やパスワードポリシーの追加をはじめ、権限面・セキュリティ面の運用をさらに厳格化できる仕様要件が盛り込まれている。 XC-Gate改修案の作成に大きく貢献した品質部門だが、当初からXC-Gateの導入に賛同していたわけではなかった。法令対応に必要な機能追加の仕様を一つ一つ丁寧に説明することで納得してもらい、現在は品質部門からXC-Gateをさらに活用するためのアイデアをもらえるまでになり、部門間での協力体制を構築できている。取材時点(2024年3月)では、テクノツリーも交えて詳細なカスタマイズ仕様の要件定義を進めている。

社内周知の取り組み

同社では現在、工場内の全体朝礼(月に1回実施)でプロジェクトの活動報告が行われている。報告内容は誰でも見られるため、そこで様々なフィードバックを得て活動に反映させているという。「新しいものをリリースするとミスも出てきますが、それは同時に改善のチャンスでもあると考えています。またその時の私たちの対応次第で、XC-Gateに対する愛着形成も可能となります」(堺氏)

社内周知にあたっては作業マニュアルを作成・展開しているほか、休憩室や工場内のサイネージにも情報を展開することで、現場担当者それぞれに自分ごととして考えてもらう啓蒙活動も進めている。

XC-Gate活用で期待する効果

記録の電子化を行うことにより、誰が、いつ、記録を行ったのかが見えるようになったため、同社ではデータの信頼性(データインテグリティ)の大幅な向上を見込んでいる。

現場での作業ミス防止や作業負荷軽減でも効果を期待しているという。内での製品数・不良数・検査数などが合っているかなど、従来は手動で計算していた部分を帳票上で自動計算できるようになり、加えて必須項目がすべて記入されていない場合はアラート表示を出すようにするなど、未記入や誤記が発生した場合にその場ですぐに気付いて修正し、後からの修正を防ぐ仕組みをXC-Gateの帳票に盛り込んでいる。 工程責任者のチェックにおいても記入内容が読みやすくなったため、先述の記入ミス減少とも合わせて差し戻し作業にかかる負担を軽減できる見込みだ。

生産管理システムとの連携ではXC-Gateの「URL連携機能」を使い、指図書上のQRコードを読み込むと該当する帳票へ直接アクセスでき、合わせて帳票上に指図情報を表示できる仕組みづくりを行っている。帳票を選び間違えるリスクを低減でき、作業者がより簡単にXC-Gateを使えるようになる運用方法の一つだ。
URL連携機能についての詳細はこちら(外部サイトに遷移します)をご覧ください。

今後の展開

今後はXC-Gate側での追加機能カスタマイズと並行し、本運用に向けたSOP(標準作業手順書)や運用手順教育などに注力する予定だ。部門間でも連携を取りながら、「未来永劫使用できる電子帳票システム」実現に向けた取り組みは着実に進んでいる。

ロート製薬株式会社の皆様、この度はご多忙の中貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました。

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