作業日報を電子化し、RPAでデータ連携を行っている事例 | 現場帳票電子化ソリューション「XC-Gate」
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導入事例

作業日報を電子化し、RPAでデータ連携を行っている事例

会社名
エム・エフ・ヴィ株式会社
設立
1943年4月
所在地
〒577-0834
大阪府東大阪市柏田本町15-8
従業員数
600名 (グループ全体)
事業内容
各種プラスチック製品の開発、製造、販売
①プラスチック成形
インジェクション成形、インジェクションブロー成形、
ダイレクトブロー成形、インサート成形、混色成形 etc

②各種二次加工
・真空蒸着による表面処理、各種塗装
・スクリーン印刷、パッド印刷、
 ホットスタンプ、転写、
 超音波溶着、ホットメルト接着 etc 
ホームページ
http://www.mfv.co.jp/

『RPAとの組み合わせで人が介入することなく単調業務を自動化

エム・エフ・ヴィ株式会社は、1943年に設立し、化粧品や医療品に使われている「プラスチック容器」の企画・製造を手掛けている。国内に3工場2営業所、海外にはグループ会社及び生産工場もあり、国内外の顧客ニーズに対応し、創業以来、大手メーカーの商品を中心とした様々なメーカーの容器の製造に携わっている創業75年以上の老舗メーカーである。「とにかくやってみる」を社風とし、常に創意工夫をこらし、魅力ある製品を作り続けている。

「プラスチック容器」の中でも化粧品容器は特に、容器としての機能はもちろんの事ながら、品質や効能、高級感・外観の美しさなどを演出する役割も担っている為、「高品質×高級感」のある付加価値の高い製品づくりが求められており、同社の最も得意とする分野でもある。

エム・エフ・ヴィ株式会社ホームページ:こちらから

そんな同社では、業務効率化のプロジェクトの1つとして、各製造現場の作業日報・チェックシートのタブレット化を推進している。
帳票電子化システム「XC-Gate.ENT(エクシーゲート エント)」を導入し、どのように活用されているのか・効果が出ているのか、導入を推進した技術部 技術開発課 開発係の佐藤 彰則氏に話を伺った。

左からエム・エフ・ヴィ株式会社 技術部生産設計課 吉村 英樹氏、技術開発課 開発係 佐藤 彰則氏

導入前

  • 作業日報を転記する時間のロス 2min × 約50枚 = 約100min/日
    年に換算すると約400時間を、作業日報をPCに転記するために使用していたことになる。
  • 帳票の様式が統一されておらず、異なる帳票様式に記入していたことにより、情報の記載漏れが発生。修正/閲覧時に再確認するためのロスが生じていた。

導入後

  • タブレットから現場で作業日報を入力することでPCへの転記作業は不要に。
  • 帳票の様式が統一されたことで情報の記載漏れも減少したため、再確認ロスが低減
  • Excelで電子帳票を作成するXC-Gateを使用することで、帳票を工夫していくにつれて現場の作業者のPC基礎スキル(Excel)が向上し、企業成長につながった。

 

PCへの打ち直しは不要に、各現場の帳票様式の統一化

 

帳票電子化システム「XC-Gate.ENT」を使い始めるまでは、現場で紙の作業日報に記録し、その内容をPCに打ち直す作業を毎日行っていたという。
「工場での作業日報を紙に記載していたため、その情報を活用するには弊社の基幹システムに情報を転記する必要があり、非常に手間でした。また、各現場で帳票データ(Excel)を管理していたため、様式が現場によってバラバラで統一されておらず、見やすい様式とは言い難い状態でした。様式が異なることによって、情報の記載漏れや同じ項目でも書いてある場所が違うので、確認にかかる時間やチェックにミスが生じる等、数字にできにくいロスがありました。(佐藤氏)」

XC-Gate.ENTのことは2018年10月のインテックス大阪で行われた展示会で知り、1ヶ月間のXC-Gateトライアルで操作感の確認・帳票作成を行い、他社製品と比較した上で約半年後、導入に至った。
現在は各製造現場の作業日報やチェックシートなどの各種帳票のタブレット化に活用している。

現場でタブレットから帳票入力することで、即データ化されるため、PCへ打ち直す作業に費やした時間がゼロに。現場ごとでバラバラだった帳票様式もXC-Gate.ENTであれば一元管理ができるようになり、再確認ロスが大幅に減少した。
現時点では生産系部門でのみの利用だが、今後は非生産系部門でも帳票の電子化に活用していきたいそうだ。

XC-Gate.ENT運用に向けて苦労した点について、
「作業日報・チェックシートは元々紙でしか運用していなかったため、紙で慣れている現場の作業者へのタブレットの使い方・システムの操作教育は1番苦労しました。各現場のPJメンバーが現場作業者(合計50名)に対して何回も操作説明を行いました。」と、佐藤氏は話す。
今後も社内への地道な教育を進めていくことで、普及を図る。

  

2020年1月現在、導入して約8ヶ月経過し、Excelを使った帳票作成も慣れ、現場運用に沿った電子帳票が完成しつつあり、実際の現場でのテスト運用を行っている段階だという。

会社全体の情報の有効活用に

製品に関しては、下記の3点が評価につながった。

  1. Excelで帳票を作れる点(過去のデータを活用できる)
  2. ブラウザベースで動作する点(機種を問わない)
  3. 帳票のプレビュー機能(Excel帳票のままだとXC-Gate上の動作・入力機能が分かりにくいため)

まず、XC-Gate.ENTの最大の特長であるマイクロソフト社「Excel」で、入力しやすい電子帳票を作成できることから、これまで現場で使用していたExcelで作成した帳票をそのまま再利用することができる。帳票様式を一から作らずとも、過去の帳票様式を活用できることが同社の帳票の電子化プロジェクト推進に寄与したと言えるだろう。

帳票作成を行う際、タブレット上の入力機能の設定をサポート・効率化するExcelのアドインツール 「XC-Editor(エクシーエディター)」も同社では使用している。
また、ブラウザで動作するXC-Gate.ENTはPC・タブレット機種を問わず使用することができ、タブレットが導入されていない現場以外の事務所などでも使用・閲覧することができる。
トライアル・導入後によく使う機能として挙げたのが、Excel帳票をWEBに変換した後のプレビュー機能だ。

 

ExcelからWEBに変換する時間は5秒※ほど。(※帳票の構成によって時間は異なります)
変換後のイメージをすぐに確認することができるため、帳票の様式の変更・修正やスピーディに行える点も、実際に使用してからの評価点としてあげた。

 

今後の展開についても「まだ結果は出ていませんが、電子化を推進する事で会社全体の情報を有効活用したいと考えています。今後は作業日報に留まらず、現場での電子化を推し進めていく一方で、非生産系部門でのXC-Gateを用いたデータの有効活用を検討していきたいです。徐々に電子化する帳票を増やしていき、最終的にはすべてをXC-Gate化しようと考えています。」と佐藤氏は語る。

ユーザックシステム社のRPAツール「Autoジョブ名人」との連携

 

同社は、XC-Gate.ENTを単体で使用するのではなく、ユーザックシステム社の「Autoジョブ名人」と連携させて業務に活用している。「Autoジョブ名人」は、さまざまなパソコン操作を自動化することができる。2004年より10数年間蓄積してきたブラウザ操作の自動化技術を受け継ぎ、WindowsアプリやExcel操作なども安定した稼働を実現する、ユーザックシステム社が開発した国産のRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)ツールだ。

 

単純な画面操作だけではなく、取引先とのデータ交換など、基幹業務に関わるミスが許されない業務、プロセス全体の自動化も実現する信頼性の高いRPAツールでもある。

Autoジョブ名人についてはこちらから

帳票電子化システムである「XC-Gate.ENT」と、RPAツール「Autoジョブ名人」を組み合わせて業務に活用しようとしたきっかけと、将来の運用についても話を伺った。

同社のプロジェクトチームがXC-GateとRPAとを連携をしようと思ったきっかけは、
Autoジョブ名人でブラウザ操作が簡単にできたため、ブラウザベースのXC-GateとAutoジョブ名人は相性が良いのではないかと考え、2製品の連携が実現した。
基幹システムとXC-Gateの情報のやりとりに人が介在することがないよう、Autoジョブ名人を使って「自動化」を進めている。
Autoジョブ名人の用途の1つとして、作業計画情報のXC-Gateへのインポート作業自動化に活用している。

 

毎日夜中に、基幹システム側で構成した作業計画をXC-Gateに自動的に取り込むよう設定しており、翌朝作業者が帳票を開くと、本日行う作業の計画が表示されるようになっている。作業計画・指示書の電子化は多くの製造業がなかなか実現できずに頭を抱えている業務の1つであるが、同社はXC-GateとAutoジョブ名人を組み合わせることで、実現させたのである。
生産計画のインポート以外にも、品目マスタ等、基幹システムでは様々な情報を管理しているため、基幹システム内の情報に変更があった場合、他システムへ変更を反映させる仕組みとしても、Autoジョブ名人を活用している。

 

連携イメージ図

「紙帳票の電子化」というと、OCRのソリューションも多くあるが、その点については「OCRも検討したが、手書き帳票を読み取るとなると精度が落ちるのと、入力内容が統一出来ない等の課題から見送りました。
XC-Gateなら、紙帳票やExcel帳票と違い、作業者にとって入力しやすい機能が豊富にあったこと、項目の指定・制御が容易にできるというところが選んだ一番の理由です。(佐藤氏)」と、紙帳票のままの運用はせず、帳票自体を電子化・タブレット化する事にしたという。

現在は両製品ともテスト運用段階のため、実際の運用にはまだ至ってはいない。しかし、タブレット化した作業日報(XC-Gate)データをCSVで出力した後、PC上でRPAツールを起動し、毎日夜間に同社の基幹システムに転記させる、また基幹システム内のマスタデータをXC-Gateに取り込む作業を自動化させる予定だという。

エム・エフ・ヴィ株式会社は前述にもある通り、「とにかくやってみる」という社風であり、同社は新しいこと、未知のことを楽しみ、チャレンジしている。帳票電子化システム「XC-Gate.ENT」の導入も、こういった新しいチャレンジのうちの1つだ。業績を伸ばしていく同社のさらなる飛躍を期待したい。

 

エム・エフ・ヴィ株式会社の皆様、
ご多忙の中、貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました。

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